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≪第212臨時国会≫核燃サイクルは破綻/原発ゼロ」へ決断迫る(23/11/08経産委)

日本共産党の笠井亮議員は8日、衆院経済産業委員会で、原発の使用済み核燃料の問題、破たんした核燃料サイクルについて政府の対応をただしました。

笠井氏は、関西電力が福井県外での使用済み核燃料の中間貯蔵施設の計画地点を年内に示さなければ、運転開始から40年超の3基の原発を停止すると同県に約束した問題を取り上げました。

同社保有の使用済み核燃料のわずか5%をフランスに搬出する計画をもって県との約束が果たされたと関電がいっていることに、西村康稔経産相が「中間貯蔵と同等の意義がある」と評価した理由をただすと、西村氏は「県外搬出を確実にする手段の一つ」と答弁。笠井氏は、原発を稼働し続ける限り使用済み核燃料は増え続け「根本的解決にはならない」と指摘しました。

さらに笠井氏は、中国電力が山口県上関町で関電と共同で中間貯蔵施設建設の調査・検討を進めている問題で、「最終処分場になる」「上関を核のごみ捨て場に絶対させない」と現地では怒りの声があると述べ、「町民の分断を深める中間貯蔵施設の押しつけはやめさせるべきだ」と求めました。

「燃料は必ず(再処理工場に)搬出されます。最終処分場になることはありません」と繰り返す西村氏に「ほんとうにそうか」と笠井氏。2024年度上期に竣工(しゅんこう)予定の日本原燃・再処理工場(青森県六ケ所村)、は、26回も延期している竣工さえ見通せず、国が基本的施策に掲げる「核燃料サイクルの輪は完結していない」と批判しました。

西村氏は「再処理工場はサイクル政策の中核の施設」と強弁する一方、「サイクルの完了には難しい課題がある」と認めました。

笠井氏は「核燃料サイクルの大前提が崩れ、破たんしている」「全国の原発の再稼働も、中間貯蔵施設建設計画もきっぱりやめ、『原発ゼロ』の決断、省エネ、再エネへの転換こそすべきだ」と強調しました。

【「しんぶん赤旗」2023年11月9日付】

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