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【22.05.15】平和で豊かな沖縄 実現を/復帰50周年式典 政府に知事が要求

沖縄県は15日、本土復帰50年を迎えました。太平洋戦争末期に住民を巻き込んだ悲惨な地上戦で20万人以上が犠牲となった沖縄には、現在も米軍基地が集中し、基地から派生する事件・事故や騒音、環境汚染など、「基地のない平和の島」との県民の願いとは逆に基地の重圧に苦しめられています。名護市辺野古では民意を踏みにじって米軍新基地建設が強行されています。同日、県と政府の共催で同県宜野湾市と東京の2会場で式典が開催され、玉城デニー知事は「政府は平和で豊かな沖縄の実現に向けて誠心誠意取り組んでほしい」と訴えました。

デニー知事は、1人当たり県民所得が全国平均の水準に達しておらず、子どもの貧困など多くの課題が沖縄には残されており、「県民は過重な基地負担を強いられ続けている」と述べ、辺野古新基地建設の断念や日米地位協定の抜本的見直しを求めた「新たな建議書」を日米両政府に提出したと強調しました。

政府に対し、「県民が渇望し続けている沖縄の本土復帰の意義と恒久平和の重要性について国民全体の認識の共有を図っていただきたい」と要求しました。

県民代表で公益財団法人対馬丸記念会代表理事の髙良政勝さん(82)は「沖縄には命(ぬち)どぅ宝(命こそ宝)という素晴らしい言葉がある。私たちが望んだ沖縄県はまだ道半ば。一日も早く沖縄が世界平和の発信地となることを願う」と訴えました。

県民若者代表の普天間真也さん(31)と平敷雅(へしき・みやび)さん(20)は「今こそ沖縄の若者が一致団結し、先輩たちがこれまで築いたものを守り新たに築き上げ、より良い沖縄を未来へつないでいく」と述べました。

岸田文雄首相は、「基地負担軽減に全力で取り組んでいく」としましたが、抑止力を口実に今後も沖縄に基地を押し付ける考えを示しました。新基地建設や米軍普天間基地(宜野湾市)の危険性除去・返還については明確に触れませんでした。

東京会場には日本共産党の志位和夫委員長小池晃書記局長穀田恵二国対委員長、笠井亮衆院議員が、沖縄会場には赤嶺政賢衆院議員党県議団が出席しました。

【「しんぶん赤旗」2022年5月16日付】

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