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【第196通常国会】玄海原発、安全審査に穴(18/4/18経産委)

 

再稼働1週間で蒸気漏れ/配管11年間放置

原子力規制委員会の“お墨付き″を得たとして、九州電力が再稼働を強行した玄海原発3号機(佐賀県玄海町)。再稼働からわずか1週間後(3月31日)に発電を停止しました。原因は配管からの蒸気漏れ。専門家は「米スリーマイル島(TMI)原発事故も同様の蒸気漏れが端緒になっている」と今回の事故の重大性を指摘しています。(宇野龍彦記者)

「加圧水型軽水炉」(PWR)の玄海原発。核燃料に直接触れ、熱エネルギーを取り出す「1次冷却水」と、1次冷却水から熱を受け取り、蒸気タービンを回す「2次冷却水」の二つの系統の水の流れがあります。
今回、蒸気漏れを起こしたのは、2次冷却水の炭素鋼の配管。直径1センチの穴があいていました。
該当箇所は水から余計なガスを取り除く「脱気器」と呼ばれる装置につながる16本の「空気抜き管」のうちの1本。まわりを保温材でくるみ、金属の外装板で覆っていました(写真)。九電によると、外装板の隙間から雨水がしみこみ、配管の腐食が進んだといいます。
この配管は1994年の同原発の運転開始以来、使われてきたもの。2007年に外装板や保温材を取り外して配管を点検しました。その後11年間、本格的な点検は行われませんでした。
九電の山元春義取締役は5日の記者会見で「屋外の2次系は目が届かなかった」と認めました。九電は今回の再稼働前に目視検査を実施。配管を覆う外装板のさびは確認したものの、配管には「影響はない」と判断したといいます。原子力規制委員会も見過ごしました。これでは2次系のどこでトラブルが発生してもおかしくありません。
九電は玄海3号機の空気抜き管16本を交換し、18日から発電を再開しました。
18日の衆院経済産業委員会で日本共産党の笠井亮議員は、2次系配管の蒸気漏れが重大事故につながったスリーマイル島原発の例を示し、今回の事故を軽く見てはならないと指摘。玄海3号機の原子炉を止めて総点検するとともに、危険な原発再稼働をやめるよう政府に迫りました。
【「しんぶん赤旗日曜版」2018年5月6日号】

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