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【11.05.13】米海兵隊のグアム移転費=検証し合意取り下げ迫る

日本負担小さく見せかけ(ウィキリークスで発覚)を追及

 
日本共産党の笠井亮議員は13日の衆院外務委員会で、在沖縄米海兵隊のグアム移転費での日本側の負担割合を小さく見せかける交渉を日米両国が交わしていた問題を取り上げ、徹底的な検証をした上で合意を取り下げるよう迫りました。
 米軍がとくに必要としない高規格の軍用道路整備(10億ドル)を米側負担分に盛り込むことで総費用の分母を大きくし、日本側負担を減少させることを日米間で話し合ったとする秘密公電(駐日米大使館の米政府あて公電=2008年12月19日)が、内部告発サイト「ウィキリークス」で暴露されました。
 
笠井氏は、日本政府が民間会社に発注した「米海兵隊グアム移転支援整備基本構想策定業務」の「報告書」では、墨塗り部分が数多くあり、この「高規格道路」の部分も墨塗りされていることを示しました。 (資料参照/bt_20110516131541.pdf
 ○笠井議員 公電には、「軍用道路」は米軍にとって「絶対に必要なものと考えていない」のに「全体の費用の見積もりを増やし、それによって日本側の負担割合を減らすため」のものだと記されている。国民や国会から理解が得られると思うのか。墨塗り部分は開示すべきだ。
 ◆松本剛明外相 情報はできるだけ開示してもらいたいが、(民主党政権になっても)引き続き公表できないものもある。
 ○笠井 民主党は、(野党時代)「日本側の負担額はどうやって積みあがったのかその根拠が分からない。墨消しの部分を開示すべきだ」といっていた。政権についてなぜ明らかにしないのか。
 ◆松本大輔防衛政務官 (交渉相手に)手の内をさらすことになる。
 ○笠井 その答弁は自公政権時代と同じだ。
 
笠井氏は、この軍用道路を経費に含めれば日本の負担割合は66%から59%になると指摘し、「割合を低くみせたのではないか」と追及しました。
 外相 (「ウィキリークス」が)不正な方法で公文書を入手したことは遺憾。そのことで確認もコメントもしない。
 ○笠井 国民の税金にかかわることだ。「ウィキリークス」の告発あるなしにかかわらず真相を解明すべきだ。
 
笠井氏が、「(グアム協定は)そもそも外国領土の基地建設に国民の税金を投じる世界にも類例のないものだ。その実態が不明確なまま負担割合が決められている。少なくとも政府として調べるべきだ」と迫ると松本外相は答えられませんでした。
 笠井氏は、「グアム移転をめぐる日米協定が事実を偽り、国民を欺いてつくられたものなら、徹底的に検証したうえで撤回すべきだ」と強調しました。(しんぶん赤旗/2011年5月14日より)
◆審議録(PDF/bt_20110516142826.pdf

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