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【08.10.02】公団住宅の家賃値上げや団地削減・再編計画の中止・撤回などを求め交渉

団地住民も参加、切実な声をぶつける

申し入れをする笠井議員ら
 都市再生機構が来年4月に予定している賃貸住宅(旧公団住宅)の家賃値上げの中止や団地削減・再編計画の撤回などを求めて、日本共産党の笠井亮衆院議員、とくとめ道信東京比例予定候補らは2日、同機構本社に申し入れを行いました。
 星あつまろ衆院東京21区予定候補、長谷川あきら同24区予定候補、田村智子参院東京選挙区予定候補、地方議員、団地住民ら40人が同席しました。
 笠井議員らは社会保障の相次ぐ切り捨てや物価高騰の中で家賃が値上げされれば居住者に重大な影響をもたらすことや、機構が昨年末発表した団地の削減・再編計画が深刻な矛盾を広げていることを指摘し、値上げや計画の中止・撤回を求めました。また耐震強度を理由にした住棟の除却計画を撤回し、居住者の意向を尊重しながら耐震補強を行うことを要請しました。さらに団地へのエレベーター設置やバリアフリー化などの高齢化対策や、子育て世帯・青年への家賃減額などの対策、住宅の修繕などを要望しました。
 参加者から「耐震強度を理由に住棟の除却が行われようとしているが十分な説明もない」(日野市高幡台団地)、「長年建替え対象にされ空き家が1000戸も出ている。放置してきた責任は重大だ。ところが今度は団地削減ありきの計画が突然おしつけられている」(足立区花畑団地)など機構の姿勢を批判し、居住者の立場に立った対応を求める声が続きました。
 機構側は家賃改定について「凍結・延期の考えはない」としましたが、機構の経営基本問題懇談会家賃部会で検討中としていることとの関係を問われ、「決まっているわけではない」と訂正、しかし年内には改定案を発表する考えを示しました。

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申し入れ内容は次の通りです。

                             2008年10月2日
独立行政法人都市再生機構
 理事長 小川忠男殿
                   日本共産党国会議員団東京事務所

賃貸住宅の家賃値上げと団地削減・再編計画の中止を求める申し入れ

 都市再生機構の賃貸住宅(公団住宅)は、東京でも都民の住まいとして大きな役割を担っています。安心して住み続けられる団地、住みよい住宅を実現することは、つよい要望となっています。
 来年4月は、3年ごとの家賃改定の時期にあたり、家賃値上げに対する不安が各地でひろがっています。社会保障の相次ぐ縮減などに加え、諸物価が高騰するなかで家賃が値上げされれば、居住者の暮らしを直撃し、深刻な影響をもたらすことは明らかです。
また、昨年12月に貴機構が発表した「UR賃貸住宅ストック再生・再編方針」は、賃貸住宅を大幅に削減し、居住者に団地類型化と再編をおしつけるもので、民営化の動きとあわせ重大です。耐震強度を理由とした一部の団地住棟の一方的な除却につよい批判の声があがっているのも当然です。
 住まいは生存と生活の基盤です。いま、貧困と格差がひろがるなかで、住まいの不安をなくし、安心できる住宅と住環境を整備することは、切実な問題となっています。貴機構の賃貸住宅が、公共住宅としていっそうの役割を発揮することが求められています。 
以上をふまえ、居住者と都民の生活と権利を守る立場から、次の点について誠実に対処していただきたく要望します。

1.来年4月の家賃改定の際に値上げは行わないこと。3年毎の家賃値上げは改め、家賃は居住者の負担能力を考慮したものにすること。家賃減額措置は改悪せず拡充すること。
2.居住者の高齢化に対応してバリアフリー対策やエレベーターの設置を計画的に行うとともに、子育て世代への家賃の減額措置を検討すること。青年に対しても空き家などを活用し、低家賃で住宅を供給すること。
3.賃貸住宅の削減と再生・再編計画は中止・撤回し、居住者に一方的なおしつけは行わないこと。
4.耐震強度を理由とした一部団地住棟の除却計画は撤回し、関連する情報を明らかにし、居住者の意向を尊重しながら補強工事など必要な対策を行うこと。
5.居住者や団地自治会の要望を尊重し、団地の整備や住宅の修繕・改修、住環境の改善等をすすめること。 
                                       以上

要望書pdf

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