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【07.05.24】「残業の法的規制を」要求

労働三法案が衆院で審議入り


笠井議員が本会議質問
 労働関連三法案の審議が二十四日、衆院本会議での趣旨説明と質問で始まりました。衆院厚生労働委員会では現在、社会保険庁分割・民営化法案を審議中にもかかわらず、与党の多数で矢継ぎ早の審議入りです。
 審議されるのは、労働基準法改定法案、労働契約法案、最低賃金法改定法案。質問に立った日本共産党の笠井亮議員は、「残業代ゼロ法案」と批判されたホワイトカラー・エグゼンプションを今回の法案に盛り込むことは断念したが、参院選後にも導入する考えなのかとただしました。
 さらに規制改革会議が労働法制のさらなる規制緩和を求める意見書を出したことについて、「労働者保護のためかろうじて残っている仕組みさえことごとく撤廃であり、言語道断」だとのべ、そういう方向はとらないと明言せよと迫りました。
 塩崎恭久官房長官は、ホワイトカラー・エグゼンプションを「今後とも検討していきたい」と表明。同意見書について「現段階での考え方をとりまとめたもの」とのべました。
 笠井氏は、労働基準法改定法案が長時間労働の是正のためといいながら、肝心の残業時間を法的に規制しようとしないのが問題だと指摘。労働契約法案が労働契約の締結や変更について、「労働者と使用者が対等な立場で合意する」ことを原則としながら、使用者が就業規則を変更する場合は、労働者に不利益であっても労働者の合意を必要としていないことは、この原則に反すると批判しました。
 最低賃金法では、現行の最低賃金が全国十一都道府県で生活保護水準さえ下回っていると指摘し、全国どこでも時給千円以上にすべきだと求めました。
 柳沢伯夫厚労相は「一律的に時間外労働時間の総量規制を行うことは慎重に議論を」「最低賃金を急に大幅に引き上げると経営が圧迫される」など国民の願いに背を向ける答弁に終始しました。(2007年5月25日/しんぶん赤旗より) (会議録/bt_20070531184700.pdf

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